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子どものいびきを放置してはいけない理由|顎の成長と睡眠時無呼吸のつながり

2026年4月3日 (金)

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こんにちは、ホワイトエッセンスわかやま歯科です。

「うちの子、口を開けたまま寝てる…」「夜中にいびきをかいているのが気になる」——そんなお子さんの様子を心配しながら、でもどこに相談すればいいかわからない、という親御さんは多くいらっしゃいます。耳鼻科?小児科?と迷っているうちに時間が経ってしまうこともあるかもしれません。

実は、いびきや夜中に呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸」と、顎の大きさ・歯並びには深い関係があることがわかっています。歯科・矯正歯科もその相談先のひとつになれる場合があります。この記事では、その理由と歯科でできる対応を、なるべくわかりやすくお伝えします。

1. 顎が小さいと、なぜ呼吸が苦しくなるの?

眠っているとき、私たちは鼻や口から空気を吸い込み、のどを通して肺に届けています。このとき空気が通る「のどの空間」が広ければ問題ありませんが、顎が小さかったり口の天井(口蓋)のアーチが狭かったりすると、のどの空間が物理的に狭くなってしまいます。

すると、眠っているときに舌やのどの組織がその空間に落ちやすくなり、空気の通り道をふさいでしまいます。これが「いびき」や「無呼吸」の要因のひとつです。いびきは呼吸が細くなって出る音で、無呼吸はさらに進んで一時的に呼吸が止まってしまう状態です。お子さんの場合、睡眠の質が下がると日中の集中力に影響する可能性があるとされています。

世界各国の研究をまとめた2017年の調査では、いびき・無呼吸のある方ののどの気道幅は、そうでない方より平均およそ1〜2mm程度狭い傾向があることが確認されています。数字は小さく見えますが、のどは硬い管ではなく柔らかいトンネルのような構造なので、わずかな差でも呼吸への影響が出やすいとされています。(Neelapu et al., Sleep Med Rev. 2017)

ただし、顎の形はあくまでリスク因子のひとつです。いびきには肥満・筋肉の緊張・姿勢なども関わるため、「顎が狭い=必ずいびきが出る」という単純な話ではありません。

口呼吸

2. こんなサインが出ていませんか?

お子さんや大人の方で、次のような様子が気になっている場合は、のどや顎の形が関係している可能性があります。

    • 口を開けたまま寝ていることが多い
    • 夜中にいびきをかく、または呼吸が止まることがある
    • 朝起きても口の中が乾いている・のどが痛い
    • 朝なかなか起きられない、日中ぼーっとしていることが多い
    • 鼻づまりが続いている・口で呼吸することが多い
    • 歯並びが気になる・顎が小さいと感じる

チェックリスト

これらすべてがいびきや無呼吸と直結するわけではありませんが、複数当てはまる場合は一度専門家に相談してみる価値がありそうです。

3. いびきが出やすい顎・歯並びの特徴

口の天井が高くて狭い(上顎が狭い)

上顎の幅が狭いと、口の天井がドーム状に高くなります。すると鼻の奥の空間が狭くなり、鼻呼吸がしにくくなることがあります。鼻で呼吸しにくいため自然と口呼吸になり、口を開けたまま寝る習慣につながりやすくなります。

2004年の研究で、いびき・無呼吸のある方47名とそうでない方47名の口の形を比べたところ、いびき・無呼吸のある方はのどの入り口あたりの空間が有意に狭いことがわかりました。(Johal & Conaghan, Angle Orthod. 2004)

下顎が小さい・後ろに下がっている

下顎が小さかったり後ろに引っ込んでいたりすると、舌のスペースがのど側に押しやられます。仰向けで眠ると舌が重力で後ろに落ちやすくなるため、気道をふさぎやすくなります。「あごが小さいね」と言われたことがある方は、このタイプに当てはまることがあります。

4. 子どものいびきに「顎を広げる治療」が効く理由

お子さんの顎はまだ成長の途中にあります。この時期に対応できると、のどの空間を広げる方向に働きかけられる可能性があります。その方法のひとつが、装置を使って上顎をゆっくり横方向に広げる治療です。

装置は取り外し式または固定式のものがあり、数ヶ月〜1年程度かけてじっくり顎を広げていきます。痛みは最初の数日に感じることがある程度で、慣れてしまえば日常生活への支障は少ないと言われています。

2017年に世界の17の研究(対象314名のお子さん)をまとめた調査では、この治療を受けたお子さんで次の結果が報告されています。

  • 夜中の無呼吸の回数が平均で約70%減った
  • 睡眠中の血液中の酸素量が改善した(87% → 96%)
  • 特に口蓋のアーチが狭いお子さんで効果が顕著だった

(Camacho et al., Laryngoscope. 2017)

「口をぽかんと開けて寝ている」「夜中にいびきをかく」「朝なかなか起きられない」といった様子が気になったときは、一度歯科に相談してみることで、その後の選択肢が広がることがあります。顎の成長が終わる前の早い時期に対応できると、より多くの選択肢が残りやすくなります。

5. 大人のいびきに、歯科でできること

大人の場合、顎の骨はすでに成長が止まっているため、骨を広げる治療は難しくなります。ただし、歯科ではマウスピース型の装置(スリープスプリント)を使った対応ができる場合があります。

この装置は就寝中に口にはめるもので、下顎を少し前に出した位置でキープすることで、舌がのどに落ちるのを防ぎ、呼吸の通り道を確保します。病院で処方されるCPAP(鼻や口にマスクを当てて空気を送る装置)と比べると、手軽に使いやすいという点で選ばれることがあります。

軽度から中程度のいびき・無呼吸に対して効果があることが複数の研究で確認されており、米国睡眠医学会(AASM)のガイドラインでも推奨されています。ただし、症状の重さや歯・顎の状態によって合う方・合わない方がいますので、まず専門家に相談することが大切です。睡眠の専門医と歯科が連携して対応するケースもあります。

インビザラインの「上顎を広げる装置」とは?についてはこちら

着け心地

6. まとめ

  • 顎が小さい・口の天井が狭いと、のどの空間が狭まりいびきが出やすくなる
  • 口を開けて寝る・朝すっきり起きられないなどのサインがある場合は相談の目安になる
  • 子どもの場合は、顎を広げる治療で無呼吸が約70%改善したという研究報告がある
  • 大人には、マウスピース型の装置(スリープスプリント)という選択肢がある
  • 「いびき・口呼吸が気になる」と感じたら、歯科への相談が対処の入口になることがある

「いびきは体質だから仕方ない」と諦める前に、一度お口の状態を確認してみることが、その後の選択肢を広げることにつながります。当院では、お子さまから大人の方まで、口元や顎のお悩みをお気軽にご相談いただける環境を整えています。

7. 医院のご案内

ホワイトエッセンスわかやま歯科
当院は、イオンモール和歌山2Fにある歯科・矯正歯科です。お子さまの小児矯正から成人の本格矯正、ホワイトニングまで幅広く対応しています。「お子さんのいびきや口呼吸が気になる」「歯並びと睡眠の関係が心配」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

参考文献

※本記事は情報提供を目的としており、診断・治療の代わりとなるものではありません。症状やお悩みの詳細については、お近くの歯科・医療機関にご相談ください。

アクセス・診療時間 Access/Schedule

ホワイトエッセンスわかやま歯科
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駐車場有り

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